
耐糖能異常(impaired glucose tolerance;IGT)とは空腹時の血糖値が正常値と糖尿病の数値の間にある状態です。
放置すると糖尿病になる確率が高まり、糖尿病予備軍、境界型糖尿病と言われており、私はこの状態です。長年この状態でしたが、この言葉を知りませんでした。
耐糖能異常と糖尿病との違いは?
耐糖能異常とは
●糖尿病予備軍、境界型糖尿病ともいわれる。
●体内のインスリンの分泌量が少ない場合や、インスリンの働きが悪くなり血中の糖の量が増加した場合(高血糖状態の場合)に起こる。
●空腹時の血糖値が110~125mg/dl、もしくは経口ブドウ糖負荷試験を実施後2時間経過した後の血糖値が140~199mg/dlだった場合※経口ブドウ糖負荷試験…空腹時の体内にグルコース(ブドウ糖)を投与(経口摂取)した後、血糖値がどの程度上がるか調べる試験。インスリンの分泌反応が正常かを調べることができる。糖尿病の診断に用いられる。
CHECK
●耐糖能異常の数値
『空腹時の血糖値が110~125mg/dl、糖負荷試験の2時間後の血糖値が140~199mg/dlだった場合』
●糖尿病の数値
『空腹時の血糖値が126mg/dl以上、糖負荷試験の2時間後の血糖値が200mg/dl以上だった場合』
数値をみるとわかりやすいですね。
この数値を見てご自身の数値がどこの当てはまるのかで判断してください。
境界型が『耐糖能異常』です。
ですので、『耐糖能異常』の場合は、血糖値などが糖尿病と診断されるほどの高値ではないものの、正常値より高く、今後糖尿病に移行する可能性が高いということです。
耐糖能異常の症状は?
耐糖能異常が軽度の場合は、尿に糖が出なかったり、自覚症状はほとんどありません。
CHECK
体が発するわずかなSOSサインを見逃さないようにしましょう。
症状が進行すると
●尿の量が増える、のどが渇く。
●食べてもお腹が空き、体重が減っていく。体がだるく疲れやすい。
さらに進行した場合は
●尿蛋白がでる
●脚がむくむ
●目の網膜の毛細血管が傷つき出血すると視力障害がおきる
●(末梢神経が侵され)足の裏が砂に触れているような違和感や、しびれが起こる。
●自律神経が障害され、立ちくらみや勃起障害などが起こる。
(参照:https://www.koienaika.jp/diabetes)
糖尿病は知らないうちに全身の血管が傷つけられてしまい、合併症がおきることです。
合併症は
●糖尿病網膜症
●糖尿病腎症
●糖尿病神経障害
●そして動脈硬化による大血管症(狭心症や心筋梗塞、脳卒中、末梢動脈疾患(下肢閉塞性動脈硬化症)など
耐糖能異常の場合は動脈硬化のリスクが高いと言われています。
耐糖能異常の改善方法は?
まず、血糖値が高いことに気がついたら病院に行きましょう。
糖尿病は『早期発見早期治療が大切』な病気です。
2型糖尿病の予備軍の場合は運動や食事に気をつけると改善するといわれています。
私も2型糖尿病の予備軍・耐糖能異常・境界型糖尿病です。
今までは病院の先生にも『暴飲暴食は避けて太らないように』とだけの指示でしたが、40歳を超えてから太ってきたこと・コレステロール値があがってきたこと、血糖値のHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が上がってきたこと、朝手がむくんでいること・・・・など心配なことがたくさん増えてきて、今一度自分の生活を見直しています。
数年前から復帰したパートの仕事もほぼデスクワークなので、積もり積もった運動不足も影響しているかと思います。
ですので、現在私は炭水化物をもち麦にしたり、セカンドミール効果を利用した血糖値の急上昇を防ぐ方法・1日7千〜1万歩歩く。など実践しています。
みなさんの参考になればと思います。
CHECK/耐糖能異常の改善方法
●できる時に食後の運動(1日1万歩以上など)
●食物繊維の多いものを摂取する
●ベジファースト/野菜から食べる
●よく噛んで食べる
●大豆製品や青魚を食べる
●「n-3系多価不飽和脂肪酸」=エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)を多く含むアジ・イワシ・サンマ・サバなどは積極的に食べる
●甘い清涼飲料水は飲まないよう心がける
●6ヵ月~1年ごとに病院で検査
(*色々調べたり体験して個人的なおすすめも入っています)